開発者:田中勉はJSBA公認のPSAプロスノボーダーの現役を引退し、
この5年ほどスプリットボードを使いパウダーを求め冬山に入っています。
その中で、何回か遭難しかけた経験がありました。
いずれもマイナス15度の視界の悪い日でした。
iPhoneの電源落ちが原因です。
山に入る時に多くの人がスマホのGPSを使っていますよね。
でも、スマホはマイナス10度にもなると、電池の減りが極端に早くなります。
冷凍試験をしてみたので、iPhoneを使われている方は是非ご覧ください。
いつも、遭難しかけた時に決まって、iPhoneの電源が落ちるのです。
行動し始めてから6時間くらい経過した頃、視界が悪い中で帰途につくとGPSを頼りに歩くことになり
iPhoneを出しっぱなしで歩くので冷えてしまい電池残量が急激に減り始め、突然電源が落ちます。
そのような経験の中で、iPhoneの画面を見ながら温められる、そんなものがないかと探しても、世の中にはありませんでした。
そこで、自分で製作とテストを2年ほど繰り返していました。
このテスト中でもThermo Crossのおかげで助かった事がありました。
いろいろ聞いてみると、同じ理由で困っている人が多い事がわかり、
製品にできるレベルに達したと判断し、販売に踏み切りました。
2018年12月31日『31事件』
2019年1月試作・テスト開始
2019年12月24日『24事件』
2020年9月特許取得済み
2020年12月〜2021年1月クライドファンディングMakuakeにて販売、Ptoject達成!
2021年1月意匠登録済み
021年3月『世田谷ベース46』に掲載される!
現在、当サイトにて販売中
なぜこの形なのか?
iPhoneは手にとった時の薄さ、コーナーのシャープさ、どれをとっても宝石のような輝きを見せる製品で自分の心を掴んで離しません。
ところが、ケースをつけた瞬間に、その全てが消え失せ、プラスチックの塊に変貌します。
次に、その輝きを目にするのは転売するときだけです。
純正の革のケースも使いました。
革なのにエージングで良い表情を増す事も無く、角が破れてプラスチックが顔を出します。
自分の場合は1年でサヨナラになりました。
この製品は、コーナーが完全には覆われていません。
ブランドもののカバンに、傷がつくという理由でカバーを付けたりしますか?
iPhoneのデザインを愛し、敬意を持っているからこそ、そのデザインの要である部分を大事にしたいと思うのです。
iPhoneを落として画面が割れている人をよく見かけます。
平滑なiPhoneの表面は片手で操作する時に滑りやすい。
硬質プラスチックのケースもよく滑ります。
シリコンのケースは一見滑りにくい事で、逆にポケットから出す時に衣服に引っ掛かり落としてしまいます。
その様な意味では革や布が素材として適切と考えます。
衣服から滑る様に取り出せて、手に持つと滑りにくい。
さらに、ステンレスフレームはケースを構成する骨組みであると同時に、手から滑り落ちる時に引っ掛かりになります。
その形状の特性上、画面の端部が押しにくい事もありますが、それも最初のうちだけですぐに慣れてしまいました。
また、ステンレスフレームの厚みが、衝撃や傷から画面を保護してくれます。
革は張り物では無い1mm厚の物を使用し、見た目だけでは無く、質感、エージング、など革本来の良さを生かしています。
革とステンレスの組み合わせは、質感的に対極であり、革には柔らかさを、ステンレスには硬さを与える、補完を超えた生かしあう関係にあります。
縫製せず、一切の虚飾を排した形状により、この革とステンレスのシンプルな形状を際立たせています。
追伸、iPhoneに使用されているガラスやステンレス、高強度アルミの表面硬度は高いです。
衣服や、カバンにそのまま入れても簡単には傷つきません。
ただ、家や車の鍵、金属製のファスナーなど、金属類との接触には負けてしまいます。
そこだけは気を付けて、大事に使いたいですね。
開発を始めるきっかけとなった事故について。
『31事件』Thermo Cross開発のきっかけ。
自分達の中では「31事件」と呼んでいます。いつも通っている慣れ親しんだ余市岳で、ちょっとした事から遭難しかけた話です。でも、これで多くの事を学んだ気がします。失敗…
続きを読む『24事件』試作機を用いて、-15度の夜間行動の末、無事に下山。
千尺高地バックカントリーで遭難しそうになりました。<今回学んだ事>1)危険を感じたら、考えられる内で最も安全な選択をする。2)山ではちょっとしたミスが即夜間行動になる。3…
続きを読む